中国の“浪速っ子たち”

これは内モンゴル自治区からの留学生で大阪の芸大で
博士号をとった男性のモンゴル女性の絵です。
絵も字も上手で今は母国の大学の教授をしています。
『今年度も60人の住人の内、約半数が入れ替わった。退去して母国に帰った人もいるが、多くの留学生は日本企業に就職する道を選ぶ。

 リーさんもその一人である。リーさんは見たとこ日本人で、大阪弁を早口でしゃべりまくるのがいい。コミュニケーション能力、という言葉を見聞きすると私は彼女を思い浮かべる。大阪弁訛りの日本語を自在に操って素早く、過不足なく反応する。

 最近、自分のことを「うち」と言い出して、私を驚かせた。「まわりで流行ってるんです」という。日本語学校では「わたし」と習った筈なのだけれど、変幻自在…愉しい女性だ。
 昨年就活を始めて早々に「決まりました!」と報告に来た。京都に本社を置く、某有名衣料品メーカーである。そのメーカーはいい人材を得られた、と私は心から思う。
会社の中で彼女がキャリアを積んで、どんどん上へ上がっていく様子が目に見えるような気がする。人事担当者はやはりよく見ておられるのだ。

 彼女と男の子一人を招いて、我が家で焼きそばパーティをすることにした。「うーん、ビールは嫌い」と言うので私は、灘五郷の一つの酒蔵で手に入れた、秘蔵の、とっておきの、飛び切り美味しい梅酒を食卓にエエイッと置いた。
男の子はビールがいいと言い、私も「焼きそばにはビールよね」と二人でビールを飲んでいた。傍らで彼女は梅酒をウィルキンソン炭酸で割って、スィースィーと美味しそうに聞こし召した。

別の日、リーさんはその男の子に「来年あんたも〇〇社に入ってきたらエエねん、男子も結構入ってるで」と、のたもうた。しかし彼は、健気に頭を挙げて「ボクは商社マンになりたいねん」と大阪弁で応えた。彼もまた、生まれながらの浪速っ子、の風情なのだ。最近までお互いの存在さえ知らなかったこの二人・・・いい雰囲気である。』

リーさんは2012年、男の子は2013年にそれぞれの希望通り就職して、この町から巣立ちました。この3月に彼がやって来て「4月に仕事で中国へ出張します」と教えてくれました。話をするうちにリーさんに私の携帯から連絡してみようということになりました。

彼女は入社早々東京に配属となり、私は会社の期待を感じながら、大阪が大好きで不安がる彼女を励ましたのでした。その後連絡が途切れ、噂では彼女はアメリカ人の男性と結婚したのだということでした。携帯で話をするうちに「一度彼と一緒に青柳さんに会いに大阪へ行きたいです」というので「うん、待ってる」と言いました。写真は見たけれど、どんな男性かしらと楽しみにしています。

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