友人の声
数年前にご主人を亡くした友人から元日に年賀状が届きませんでした。
連れ合いを亡くした悲しみ、心細さなどに加え、ご主人の不実にようやく気が付いて、その大きなショックに打ちのめされた彼女から縷々話を聞いた時には、私までもが拭いようもない程の不快感にやりきれない思いでした。
芦屋のお宅に行くと、音楽室にはグランドピアノとアップライトピアノ、エレクトーンや他の弦楽器も置いてありました。若い頃からそんな音楽漬けの浮世離れした女性でした。その後、結婚して女の子が出来、30年余り音楽と家族と一緒の歳月を過ごしたのちに、ご主人を喪い少し逞しくなったと思います。
連れ合いを亡くした悲しみ、心細さなどに加え、ご主人の不実にようやく気が付いて、その大きなショックに打ちのめされた彼女から縷々話を聞いた時には、私までもが拭いようもない程の不快感にやりきれない思いでした。
一昨年は喪中であり賀状はもちろん無く、昨年の賀状ではようやく現実を受け入れて日常を取り戻しつつあるような事だったので、(良かった…)と思っていました。
で、今年の三が日には届かず確か、4日辺りだったと思います。他の何枚かに交って彼女の美しい筆文字で書かれた賀状を見つけた時には、安堵しました。
先週の金曜日、年の始めの第一週の仕事が終った・・・と、家に帰ってほっとしていた時に、携帯電話の着信音が夜の冷たい空気を震わせました。心配していた彼女からの聞きたかった声でした。少し酔っているのかしら、と思うほどの陽気な明るい声で、ブロードウェイのミュージカルへの招待でした。“空席埋めの為のご招待”なのでした。「どの席になるのかわからないんだけど…」というので、「どこの席でもいいわよ、喜んで…」と答えました。
それが、土曜日の午後11時半、入浴中に家の電話が鳴っていて、留守番電話が入っていました。
彼女から「もう席が埋まってしまっていたの、ゴメンナサイ」とのことでした。
翌日曜日の朝、メールのやり取りのあと電話が掛かり話しました。東京で「ブロードウェイのミュージカル」と言えば、すぐ満席になるのに大阪ではそうではないと言います。今回も売れない席が多く、周辺の音楽家を動員して空席を埋めたようです。彼女が誰を呼ぼうかと考えている短い時間内にもう埋まってしまったと彼女は釈明するのでした。
友人はピアニストであり、後進の指導をする「先生たちの先生」です。知り合った20代後半の頃(私は30台に差し掛かっていましたが)、彼女の髪は少女漫画のお姫様のようで縦ロールを何本か肩に垂らしていて、世間知らずのお嬢様でした。クラシックが専門ですが、意外にもジャズピアノもセッションを楽しむ程の人だし、その頃既に作曲もしていました。
芦屋のお宅に行くと、音楽室にはグランドピアノとアップライトピアノ、エレクトーンや他の弦楽器も置いてありました。若い頃からそんな音楽漬けの浮世離れした女性でした。その後、結婚して女の子が出来、30年余り音楽と家族と一緒の歳月を過ごしたのちに、ご主人を喪い少し逞しくなったと思います。
1月11日、大阪であったミュージカルを一緒に観ることは出来ませんでしたが、やはり音楽家である姪御さんの出演される2月のコンサートに一緒に行くことになりました。これまでは彼女の主宰する教室の発表会に何度か足を運びましたが、肩を並べて音楽会を楽しむのは初めてです。
会うのはずいぶん久しぶりなので、ちょっとドキドキ・ワクワクです。
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