ハリーの命日
生後50日目頃 |
それから満6年が過ぎた今もよく思い出します。
17歳の誕生日を迎える頃からゆっくりと歩くようになったので、散歩の目的地まで自転車の後ろ籠に乗せて行き、公園などに着くとそっと降ろして彼のペースで歩くようにしていました。
その年の2月頃、それまで病気になったこともない元気な犬だったのに、風邪を引いたのか鼻水が出るようになったので、動物病院に連れて行くと先生が「お母さん、これは風邪ではないですよ。歯周病菌が鼻に来ているんです、一番近い鼻に!」と強い調子で言われました。
確かに歯はボロボロでした。食事は長年、お米の御飯に肉類や魚類・野菜などを煮込んだものを混ぜて与えていたので、体には良いものの歯に良くなかったのでしょう。ドッグフードは味気ないものに思え、かわいそうな気がして与えていなかったのでした。
その上、小さい時に抱きかかえて歯磨きをしていましたが、あまりに嫌がって暴れまわるので、こちらも手に余りいつからか歯のケアをしなくなっていました。それは今でも後悔するところです。15歳を超えた頃でしたか、ハリーのいつもいる辺りに時々、彼の歯が落ちていました。ある日は4本も抜け落ちていて、私は拾い上げながら、涙がこぼれてしょうがありませんでした。ハリーに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。過日このブログでも人間の歯周病について述べましたが、我が家の愛犬はその病にうばわれたのでした。
自力で歩けなくなったハリーを手で支えて歩かせたり、抱っこして雀の声を聞きに外に出たりすると、気分が紛れるかしら、など思いましたが、その内嫌がって吠えるようになりました。頭は最後までしっかりしていて‘’嫌なことは嫌‘’なのでした。
旅行先で 10歳の頃 |
それからは寝たきりとなり、食事の介助・おむつの取り換え(粗相して気持ちが悪いと吠えて教えるので、私は2階から大急ぎで降りておむつを替えたものでした)・床ずれ防止など、人間とあまり変わりは無かったのでした。それに加えてハリーは鼻汁がずっと出てくるようになり、スポイトで吸い取っていました。始めは嫌がったのですがその意味が分かってからはじっとしていました。そして旅立つ前の2,3日は血が混じるようになりました。
最後の一週間、夜は土間にいるハリーの横に敷物を敷いて寄り添いました。自分のことをするために2階にいると、重症にも拘らず大きな声で私を呼ぶので「ハーイ」と云いながら傍に駆けつけました。体も顔も小さくなって、でも美しい柴犬の顔でした。本当に柴犬として完璧な美しさでした。
死の前に一度だけ、苦しかったのか、大きく口を開けた横顔を見せました。それから、ムーンストーンのような白い瞳(白内障だったのでしょう)で、じっと長い間、瞬きもしないで私を見つめていました。まるで「かあさん、ありがとう」と言っているみたいでした。そして瞼を閉じると、しばらくして眼球の動きがなくなり、息を引き取ったことを知りました。
今もハリーのいた場所の壁に貼って、看病の様子を書き込んだカレンダーを処分することが出来ません。
ハリー、かあさんこそ、ありがとう・・・
我が子のように何時までも家族の一員なのですね。( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆
返信削除闘病カレンダーを書き込まれていたのですか。来月は当方の愛犬の命日がやって来ます。。。久し振りに墓参り(近くの寺院、動物共同墓地)に行こうカナと、、、
早いもので今日は京都ではもう「宵々山」です。(^^)v年月の早さ「一日一命」の気持ちで、日々これ好日に、生きて行きたいところですね。
今年も猛暑が予想されるそうですね⁉
どうぞお身体無理せず、ご自愛下さい。
私は妻に毎日「ご自愛」ばかり。。。と。
思われているでしょうね。笑っ(*^^*)
そうですねぇ、正しく家族の一員です。。。
削除この辺りのワンちゃんで夏に亡くなった仔が多いのですが、やはりお宅でも夏に亡くなったのですね。。。
夏は毛深いワンちゃんには鬼門です・・・
先日、親類の男性が「一日一生、毎日を精一杯生きなくちゃ~」と言っていました。図らずも同じようなことをお聞きして、少し背筋が伸びました^^
猛暑、コワイ言葉ですねぇ。大阪は天神祭の頃が一番暑いです。気を付けたいと思います。
匿名さんも奥様共々、どうぞご自愛なさって下さいね!(^^)!