素晴らしき日本野球

                優勝決定直後の侍ジャパン(毎日新聞紙面から)


今週の日本は、多くの人がテレビに釘付けになって野球観戦をしていたと思います。    普段、時間食いの野球の試合は敬遠している私ですが、WBCの日本の試合は最初から全て観ていました。21日のメキシコ戦、22日の米国戦については最優先の応援体制!でした。両日とも何も予定を入れず(午後でさえ)、寝過ごさないよう(万が一にも)、午前8時にはテレビの前に座っていられるようにと準備しました。    



16日、東京ドームに於ける準々決勝イタリア戦での大谷選手は1球投げるごとに気迫のこもった「〇!*」という気合による発声で、自分自身を鼓舞しながらチームを奮い立たせ、相手チームを威圧しているかのようでした。これは結構効果的ではなかったでしょうか・・・   3回第2打席、気合と真逆な優しいお茶目な顔つきでバントの構えをした大谷選手には驚きましたねぇ。バントの成功を契機に、この回一気に4点の先制点を奪い5回に3点、7回に2点を入れて9-3で楽勝となりました。

*新聞によると「オラァ」だそうですが、私にはもっと短く鋭い気合にきこえましたけどね


準決勝メキシコ戦は21日、4回に3点を先取された後4,5,6回と無得点に終わるという回が続きました。7回2死から1,2塁と走者が出た後、吉田正尚が本塁打を飛ばし3点を奪取、同点としました。しかし一息つく間もなく8回表に2点の勝ち越し点を奪われ、どうなることかとハラハラしていると8回裏に代打で投入した山川が1点を稼ぎ出しましたが、4-5で9回を迎えました。  

9回、先頭の大谷が右中間に打球を放ち全力疾走、その勢いにヘルメットがずれるとそれを投げ捨て、二塁に到達するとベンチの仲間に向け「カモン!」と大声で連呼・・・続く吉田が四球を選んだところで栗山監督が吉田に代えて俊足の周東を代走に起用。すぐ後でこれが当たるのですが、何と言ってもこの後の打者、村上宗隆の目覚めの一打でした。この前の打席迄3三振無安打の彼が本来の自分を取戻し、走者2人を生還させるフェンス直撃弾を放ったのでした。準決勝メキシコ戦は6-5で勝利しました。



日本は決勝で5人の若い投手を1回から7回まで投入し、8,9回をダルビッシュと大谷に委ねました。若手を中心とした投手リレーが、米国の強力打線を封じ結果2点に抑えることが出来たのは、或いは試合の始まる前に大谷選手が「僕から一つ」と言って切り出した「米国の選手を今日だけは憧れるのをやめよう」と皆に話しかけたことと無縁ではないような気がします。その言葉で皆の心が軽くなり相手を倒すことに専念できたのだと思います。      

米国の最後の打者は大谷のチームメート、トラウトでした。エンジェルスの試合を観ていると、大谷とトラウトは打順が繋がっていてベンチでいつも仲良くしている仲間同士です。  大谷の本気の一球々々にトラウトは初めて対峙したのでしょうね。そしてその球威に驚いたかもしれません。トラウト相手に失敗することなく投げられる大谷選手の真剣さ、冷静沈着さに感嘆しました。決勝の最後に、投手と打者として大谷とトラウトが対戦するというのは、何と劇的で興味深い事だったでしょう。トラウトが三振して3-2で日本が優勝した瞬間、感動しました。しびれる、というのはこういうことかしら、と思いました。。。

栗山監督は今大会で退任ですね、お疲れさまでした。

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