真夏の祭典

 


57年ぶりの東京オリンピックが始まりました。

 

私はてっきり前回の東京大会同様“空飽くまで青く、空気清澄なる秋”に開催されるとばかり思っていたのでしたが、一年で一番暑い7月から8月にかけて催されるとは青天の霹靂でした。       一緒に歩いていた留学生が私の体の横を突然くずおれるように、路上に倒れ込んだ経験をした私には酷暑の季節に陸上競技やマラソンなどを含む、大規模体育競技大会のようなオリンピックの開催は信じられないことでした。

この時期アメリカの大きなスポーツイベントが他になく、オリンピックで視聴率を稼ぎたい米テレビ局と、そこからの独占放映権料を得ようとする国際オリンピック・パラリンピック委員会の思惑に影響されているのだとか・・・。    

 

日本に於ける大会組織委員会の幹部やスタッフの、開会式前日に至るまでの相次ぐ辞任や解任劇にも違和感を禁じ得ず、そのお粗末な内容を知るにつけ、開いた口が塞がりません。国際社会の中で日本の価値や発信力は失われ、これらの不祥事で日本はどれだけのものを失ってしまったのかと考えると、空恐ろしい気がするのです。

 

そうした中で遂に昨夜、オリンピック開会式が開催されました。

 

パンデミック下に参集したのは205か国・地域に難民選手団を合わせて約11千人。もっと少なくなるのでは…メダルは殆どが日本人選手の首に掛けられるのでは?などという私の想像とはかけ離れた現実を映像で見て、事はそう単純ではないと思いました。何年も掛けて努力してきた選手達がそうやすやすと機会を手放す筈が無かったのでした。

 

最終聖火ランナーは、ひょっとしたら米大リーグで活躍する大谷翔平選手では?と、密かに思っていたのですが…外れました~。でも良かったです、大坂なおみ選手はベストな選択でした。

うつ状態を世間に明らかにして以来ツアーを休んでいる彼女にとっては、聖火の点火と東京五輪での試合を足掛かりにしてツアーに復帰することは自然な流れとなり、彼女を大いに助けるでしょう。


             点火直後の聖火台と大坂なおみ選手
           

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