ある〈新米〉大学教員の冬の日々

  出身会社のクリスマス飾り。ツリーが玄関ロビーに設置されているのを 初めて見ました。植込みの上にはカラフルな照明が入った袋が置かれていて、中の島通り一帯の並木や植え込みに飾り付けられています。例年より綺麗な光景に通るのが楽しみです。


12月16日(水)記

昨日は一気に寒くなりました。一昨日の大阪の気温は最高が12.4度℃、最低が8.9℃でした。昨日は一昨日の最低気温がほぼそのまま最高気温となり8.8℃、最低は4.2℃でした。夕方なんて空気は冷えびえとしていて、強い風は冷たく本当に寒かったんです。その中をプールに向かって自転車を走らせました。

出かける前に神戸の息子と話しましたが、彼は仕事を終えたあと自動車教習所に向かっていました。日本に来る前に免許を取るチャンスが無く、今になったのでした。声がいつもと違うので「寒そうね」と言うと「ホントウに寒いんだよ。1℃とか2℃の感じだよ。」と言うのでした。「以前みんなでソウルへ冬に行った時は、マイナス12~13℃位だったから、30㍍も歩かない内に、カフェへ入ろう!と言って、皆でカフェになだれ込んだんだよ。日本じゃそこまで寒い経験は無いけど…」と言うのでした。神戸は六甲おろしがビュンビュンやってくるので大阪より寒そうです。

ひとしきり話した後、彼は「今日の講義はこれで終わり」と3時間ほど前に学生に向かって言ったのであろう言葉を口にしました。教習所に着いたのでした。「じゃあね、頑張って。気を付けてね。」とスマホを閉じました。


12月19日(土)記

昨夜、連絡することがあって息子にラインでメールを送ったところ、電話をしてきました。要件を話し終えて「昨夜は大変だったんだよ」と切り出しました。

真夜中の1時半ごろ、そろそろ寝ようかと思っていたところ、火災報知機のサイレンが鳴り響いたそうです。彼は大学の学生寮の中にある教員宿舎に住んでいて、いざと言う時は学生を安全に導くことを期待されています。それで160人ほどの学生を指示して安全な場所に避難させると同時に、”火元”を突き止めねばなりませんでした。            

非常事態に懸命に対処した結果、誰かが間違ってボタンを押したことが分かりました。エルセレーノ紅梅町でも偶にそういうことがありましたが、セキュリティの会社や消防署員迄来て、ボタンを押した人は始末書を取られ大変でした。

今回、そこまでの詳しいことは聞きませんでしたが、事情が明らかになりもう安全だと分かった時点で、寒い中コロナ禍を恐れて広い範囲に散在して避難している160人の学生に、ライオンの咆哮のような大きな声で「もう安全だから部屋に帰りなさい」と伝えたそうです。「ベッドに入ったのは3時半だったよ」と言うのでした。


今日は教習所の卒業検定があり、私はドキドキしながらミスや事故の無いようにと祈りつつ結果を待っていたのですが、ミスの一つもない運転ができたようで写真入りの卒業証明書をスマホで撮って送ってきました。あとは筆記試験をパスすれば免許証を手にすることができます。色々と忙しい中で時間をやりくりして運転免許取得を目指して頑張ってきた今年後半の息子を褒めたいと思います。

         神戸の山手にある教習所。やはり広々としています。

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