今年、中秋の名月は満月ではなかったですが
私は幼少期から空を眺めるのが好きでした。その頃は高い建物が無かったので玄関の戸を開けると、道路と空き地の向こうの瓦屋根の上には星一杯の空があったのでした。
余談ながら、実家は東淀川区にあり、今では有り得ないことなのですが、淀川を隔ててなお向こうの難波の空の遠望が出来たのでした。玄関から真正面の南方面を見ると星空の下の夜空がとても明るくて、それは"難波の灯”だと言われていました。それを親から聞いた頃は難波が繁華街だと知っていたので(なるほど…すごいなあ)と思ったものでした。
夏には夕涼みに外へ出て、夜空を見上げると白っぽく大きく天の川が横切り、その天の川を挟んで「あれがひこ星」「あれが織姫」と近所の大人に教えて貰ったものでした。昔は空がもっと近かったような気がします。幼い頃は近視じゃなかったので見える星の数が多かったからかも知れません…?
秋は星よりも月の存在感が大きくて、まずは「中秋の名月」ですが、今年の中秋は満月とはなりませんでした。10月1日が旧暦の8月15日であり中秋なのでした。満月は10月2日でしたね。この日の夜空にも雲は無く、まん丸の月がすっきりポッカリ空に浮かんでいました。
母はよく満月に手を合わせていましたが、月に人間が降り立って以来(1969年の事でしたが、2名のアメリカ人宇宙飛行士が月の表面に着陸しました)そのようなことは無くなりました。母は口には出さなかったですが、他の多くの日本人も感じていたに違いない月の神秘性や神聖さが心の中で消えてしまったのだと思います。
月に兎たちが今でもいるような気がするのですが・・・^^
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