キムさん夫妻の訪問
暑い中待った後のうな重は格別の味でした~ |
5月に結婚した元留学生のキムさんが数日前、韓国から「二人で日本に行きます」と電話して来ました。今、日本と韓国の間には難しい問題が横たわっていて、両国ともに世論は必ずしも冷静ではありません。
街頭インタビューでもあって「あなたは韓国へ旅行できますか?」と問われると、難しいですね。韓国の一般の人達の中に身を置くことは、ちょっと勇気がいると思います。
(キムさんも出発前、周囲の人たちに日本へ行くとは言わなかったそうです。言わせない雰囲気だったのでしょうね。)
木曜日に梅田のホテルに投宿し、友人に会ったり買い物をしたりし、土曜日に朝早くから京都・嵐山へ行ってからお昼に来るのだと言うことでした。「以前鰻を食べた後に気分が悪くなった~って、言っていたよね」と言うと、「えっ、鰻好きですよ」と意外なお言葉・・・畳み掛けるように「主人も大好きです!」と言うではありませんか~。結婚すると好みも変わるのか・・・とビックリ。でも良かった!他の店の案は無かったから~
1時を少し過ぎた頃、キムさんと新聞記者の旦那さんが道路を歩いてうな次郎の方へ来ます。挨拶をして少し話していると、Y君がエルセレーノから出て来ました。握手をしてそのまま英語で話し始めました。この時期予約はしてくれなくて行列の中で待っているのですが、そうこうする内に順番が来てお店に入りました。
一番奥まったテーブルに案内されて「いい席で良かった^^」と言い合いました。例によってうな重を注文します。日韓の冷え込んだ雰囲気などそっちのけで、ここではY君が韓国に2度行った話、プサンの浜辺の楽しかったこと、街の建物の様子、韓国の衣装を自分用に買ったこと等を話してとても盛り上がりました。彼は人の心を瞬時に掴むのが上手です。皆話すのに夢中で(私は聞き役でしたが)お箸の動きも遅れがちで、2時を前にしてお店側から「2時で店を締めます」と言われ、それを潮に我が家に場所を移しました。
話が弾みました~ |
キムさんは目聡く「あ、お仏壇無くなりましたね」と言いました。お仏壇が無くなって、この部屋の色合いが少し変わったように思います。もちろん精神的なものでしょうが。
前日作ったイチジクのコンポートを使ったゼリーをお茶うけに出しました。冷たい麦茶を飲み、あと「コーヒーする?」と私がその部屋のウォールボードから取り出したのは、サイフォン式のコーヒーメーカー。Y君が「あ、明治時代が出て来た!」と言います。記者さん「サイフォンコーヒー、他で飲んだことある?」Y君「いや、ここでだけ~」。そうなの!?もう絶滅危惧種なの~?
4時ごろ、「アオヤナギさん、そろそろ失礼します~」とキムさんが言い、ゆっくり立ち上がりました。名残を惜しみながら玄関前で私は見送り、Y君は歩いて1分のエルセレーノまで一緒です。
新聞記者さんと奥さま博士、博士号取得見込み者(?!)の三人は、知性あふれる会話、優しい笑顔、そして柔らかな言葉の数々と共に、忘れられない一日を私にプレゼントしてくれたのでした。
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