エジプトからの二代に亘る留学


(公益財団法人)大阪国際交流センターの留学生支援事業である、留学生住宅「エルセレーノ紅梅町」の運営が、当初の20年間という予定通り今年度限りとなりました。

 
 
その最後の年度に珍しくもエジプト人が入居しました。ご両親が付き添って来られたのですが、日本語ペラペラのお父さん、そのお父さんが日本語で話される際、へジャブを被ったお母さんが頷かれるのに(えっ!?)と私。不思議そうにしている私にお父さんは「私も妻も神戸大学医学部卒^^」とにっこり~~。なーるほど。。。
 

エルセレーノに入居したエジプトからの若者Z君は、日本語学校に入学したのですが既に少し日本語が話せます。ご両親から教わったのでしょう。留学経験があり、医師になられた後も学会などで来日し、同窓会などもあったでしょう。元々日本が好きで留学し、すっかり日本贔屓になったお医者さんの家族、、、息子さんも日本へ、と言うのは自然な成り行きかも知れません。

 

Z君たち3人を部屋へ案内し色々説明していると、お父さんが「冷蔵庫などどこで買えばいいですか?」と訊かれたので、私はシリア人のY君に自分のスマホから連絡を取りました。シリアもエジプトも同じ言語、アラビア語です。それぞれの国の訛りのようなものはあるようですが、十分通じます。それにY君はしっかりしていて何でも知っているんです。

 

要件を告げると「直接話します」と言いました。もとよりです。すぐ代わるとお父さんは、思いがけず母国語で必要な情報を聞けているので、生き生きと話し出しました。そして終わると私にスマホを両手で持って返し、掌を合わせて「有難うございます」と言いました。役に立てて嬉しく思いました。
 

電話を受けたY君は、静まり返った夕方の院生室で自分の研究をしていたそうでした。私からの電話で部屋に隣接するバルコニーに出て対応してくれたとの事。「今年度はエジプト人が来るよ」と私から聞いていたのでそう驚かなかったと思います。母国を遠く離れた所で同じ言葉を話す人がいるのはY君にもZ君にも、特に日本に来たばかりのZ君にとって何よりのことかも知れません。
 



マレーシアからも姉弟が日本語学校に入学しました。普通はお母さんの付き添いが多いのですが、この姉弟にはお父さんが付いてこられました。このお父さんも日本語が流暢で、聞けば東京で留学して合計7年間日本に居たそうでした。自分の後ろ姿を追うように日本で学ぶ娘と息子、お父さんには嬉しいことでしょうね。ずっと笑顔でしたよ。

 

エジプトと言えば、女王クレオパトラとツタンカーメン王、ピラミッドとラクダ、などが頭に浮かぶのですが、Z君が買ってもらった自転車は、ラクダならぬ新車のかっこいいマウンテンバイクでした。Z君自身も眉の凛々しい、目鼻立ちのはっきりしたかっこいい美男子ですよ^^

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