暮らしの断片


3月15日
 
関西の家々に伝わって来た600体近いお雛さま、
寄贈があったようです(摂南大学蔵)
退去する留学生S君の荷物が、今朝9時に運び出されるのでその頃、エルセレーノへ車止めのポールのロックを外しに行きました。

昨夜は二人の友人が手伝いに来ていましたが22時前に帰り、それから本人が独りで一睡もせず荷造りをしていたようでした。
 
トラックも既に来ているので、ちゃんと荷物は整っているのか様子を見がてら、その階へ上がりました。朝食代わりのクッキーなどと野菜ジュースの差し入れを渡しながら、ドアの前で邪魔にならないほどの立ち話をしました。
 
私の目を見ながら話す、眼鏡の奥の彼の目はしっかりしているのですが、顔は疲労感が漂っていました。“アリさん~~”の運送会社の運転手と助手の人達も上がって来たので下へ降りました。

吊るし飾りは摂南大学の学生さん作
ちょうど清掃を委嘱している会社のいつもの清掃員さんが来ていて、彼女のお父さんの病状など尋ね、(あぁ、まだ大丈夫だった…)と安堵したりもしました。時々他の清掃員さんが彼女の代わりに来ていますが、(やはりいつもの人と代わりの人の仕事ぶりは思い入れからして違う)と思え、お父さんの病状が安定しているとこちらまで安心、と云うところです。
 

S君の引っ越し荷物は明日横浜の転居先へ届くので、受取りの時間に間に合うように彼は大阪を発つ筈です。19日が大学の卒業式で20日にはエルセレーノの部屋の鍵を返却予定であり、一旦大阪へ戻って来ますが、4月からいよいよ横浜で会社員生活を始めます。
彼のことだから社会人としても順調にやって行くだろう、と楽観しています。
 
 

今日のその後の私は、先日から気になっていた天六の「大阪くらしの今昔館」で開催されている“浪花の大ひな祭り 上方の雛御殿と雛道具”という企画展へ行って来ました。
 

会場に入ると長いエスカレーターで9階(のテラス?)まで上がり、先ず江戸時代の大坂の町の様子を俯瞰することに・・・正に“甍の波”、瓦屋根の家ばかりですが江戸後期でしょうか。
 
展示室に降りるとその町の中に身を置くことになるのですが、いやはやここは韓国か?と一瞬錯覚する位、韓国人の老若男女間に飛び交う韓国語に驚きました。(京都じゃよく見かけるけど、着物を着た人の多いこと)と思ったら“着物コーナー”があるのでした。パンフを見ると9階のみで30分着用可(500円)なのでした。観光ツアー客が、日本一長い天神橋筋商店街ひと区切りの六丁目に、、、、、それはあり得ますねぇ。。。


江戸の町家ツアーが終わると更に階を下って“昭和30~40年代の大阪の街のたたずまい”が見られ、我が家にもあった物干し台の再現を見て、ちょっと違いますが大変懐かしく思いました。

 
1階まで降りてやっと、当初の目的の“大ひな壇”に巡り合えました。床から天井まで広い壁面一杯にお雛様が飾られて圧倒的でした。華やかでした。

一間切りの狭い家で暮らしていた
町屋衆でした
 
二人暮らしがせいぜいの
大きさではないでしょうか

火の見櫓は町会所に
設置されていたそうです






 
 
 
 
 
 
 
ーロッパ系の外国人観光客もいて、ガイドブックやパンフレットを参照しながら三人官女や五人囃子、雛飾りの小道具・玩具などを熱心に観ていました。雛壇に飾られたお嫁入り道具や、小さな玩具類も精巧に作られていて、本当に感心すると同時に、日本人であることに誇りを感じました。写真撮影禁止なのが残念でした。

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