留学生会々長


今週月曜日、エルセレーノの住人だった台湾出身のK君から私の携帯に連絡が入りました。3月に退去して、4月に「僕宛の書類届いていませんか?」と問い合わせがあって以来のことでした。
「あれ、何処から?何だか隣から掛かってるみたいに近いよ」「埼玉です。名古屋の会社に入社したんですけど…」「うん、知ってるよ。研修受けてたでしょ?」「あのあと配属が埼玉県になったんです。」とのこと。「どうしたの?何かあった?」と訊くと「いえ・・・膝・・・大丈夫ですか?」と意外な言葉。

深まりつつある秋、森の動物たちは
この夏元気だったかしら
そう云えばエルセレーノにいた頃色々話した中で、彼には私の膝のスポーツ外傷の話をし、彼からも膝の故障と治療痕、そしてその後の太ももの筋肉を鍛えた話を聞き、その辺りを見せてもらったことがあったのでした。

去年の秋の日曜日の夜10時ごろ、「風邪を引いたみたいで熱っぽいんです」と電話をしてきた彼を、総合病院の緊急外来窓口へ連れて行ったことがありました。熱さまシートを額に貼って私の前に現れた時の驚きと愛すべきおかしみを、顔には出しませんでしたが忘れることはないでしょう。

その前の年の秋には、私の所属するボランティアグループで山歩きをした時に何人か留学生を誘った中の一人でした。奈良の山の中を歩いているうちに彼の姿が見えなくなり、探していると「Yさんと一緒に、ちょっと急な坂道だけど面白そうな近道へ二人で分け入った」という情報が入りました。Yさんは70才台の元大工のおじいさん。敏捷そうですが山では何があるかわかりません。とっても心配しながら、何かあったら親御さんに何といって謝ればいいのか、とそんなことまで考えていました。そして、次のポイントの壷阪寺の境内で彼の姿を見つけた時に、思わず涙を流してしまった私でした。

大阪の名門私大K大学の留学生会々長として、各国からの留学生を纏めてきた手腕も認められての就職活動の成功だったでしょう。
「まだまだ留学生が日本企業に就職するのは難しくて、少ないんです」とK大学の職員さんが言っておられました。先ずは学力ですが、同等に日本語の『読む・書く・話す』が出来ないと就職は厳しいのだと思います。

K君にはそれらをクリアして尚、根気よく自分の体を鍛えてきた粘りがあります。彼の盛り上がった太もも・膝・ふくらはぎなど、ジョギングに行く前に私の膝の話をした時に見せてくれて驚いたものでした。
それに人懐っこい、丸っこい笑顔が彼の持ち味、仕事で戦う武器になるかも、、、ですねぇ。

事業所は埼玉ですが、営業で回るのは東京という事で、会社の期待を背負って日々頑張っていることでしょう。連絡を貰った次の日、埼玉で地震があり「大丈夫だった?」と訊いてみると「大丈夫ですよ~」とのことでした。

コメント

  1. ハリーさんこんにちわ。ひまわりです)^o^(朝夕、少ししのぎやすくなりましたね。たまにブログを開けると相変わらず素敵な文章と絵!!!感心しています。ハリーさんは体のどこかが悪くなるとすぐに病院へ行っていますね。感心!ずぼらな私はなかなか病院へは足が向きません。今年の夏は暑さに参りました!振り返ってみるとゴロゴロしていた日が多かったです。人間も動物だなあと気づきました!だって涼しくなると何かしようとやる気がでてきますもの
    !ちょっぴり老いに気づき始めた今年の夏でした。ひまわり

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    1. ひまわりさん、こんにちは。コメント有難うございます^^

      今年8月の猛暑日は、記録的に23日有ったそうですが、確かに(涼しくなってからにしよう)と思ったことが幾つかありました。そろそろ重い腰をあげねば・・・トホホ

      病院と言いますか、小さな医院ですが、悪くなくても毎月行っています。先生と世間話だけで終る時もあります。
      そんな時も先生はメモを取ったりして、注意深く元気な時の私を診て下さっているのだと思います。

      ひまわりさんの書道に対する姿勢は素晴らしいですね。
      与えられた課題をこなすだけでなく、ご自分の創意工夫が生きていますものね。お習字を、墨を硯ですることから始める人は多くありませんが、ひまわりさんはそうですしね。
      私は教室では、かな以外は墨液派です。見習いたいのですが…。  秋の書展、楽しみにしています。

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