四天王寺と一心寺


頭巾のような兜のようなものを被って
鉦鼓を叩いている男性
この後ろで笙・篳篥が演奏されています
随分久しぶりに四天王寺にお参りしました。
 
偶々その日は聖霊会という行事があり、境内には多くの露店が出て賑やかでした。
奥の方からは雅楽独特の笙・篳篥・鉦鼓の音色が響いていて、大勢の人々がさらに奥の方にカメラやスマホを向けています。

錦糸・銀糸の、高位の法衣を身に纏ったお坊さんが日傘を差し掛けられて橋を渡って行きます。
高僧が渡られた後を、古い時代の袍を身に着けた4人の武人が、楽に合わせて舞いながら進みます。
 
スピーカーからは舞台で演じられていることの解説がされているのですが少々詰まり気味で、(聞き辛いな)と思っていると、朗読を趣味にしている友人が「もっとしっかり読んでほしい」と言いました。やはりこのような大勢人の集まる行事では、アナウンスの人選にも気を配ってほしい処です。
橋の向こうでも雅楽の演奏がされていて
高僧がそこへ降りられたところです
多くの外国人も見かけましたが、例え何を言っているか意味不明であっても、滑らかに言葉が流れていて、しかもいい声であれば心地よく耳に響くものですから、、、、、大事なことだと思います。


ゆるやかな舞です
聖徳太子の建立されたこの四天王寺は、奈良の飛鳥寺と並んで、「日本最古のお寺」と言われていますが、焼失と再建を何度も繰り返していて、現在の四天王寺は鉄筋造りだそうです。

 
中心部が耐震工事中の四天王寺
 
「一心寺がここから近い」と友人が云うので連れて行ってもらいました。
(後日調べた処、一心寺は浄土宗で1185年法然上人の開基であり、山号は坂松山、院号は高岳院です。)

地下鉄の駅などで見かけますが、
一心寺の象徴のような構築物です。
宗派に依らず納骨を受けてもらえるお寺として余りにも有名な一心寺ですが、お骨仏でも有名だそうです。納骨されたご遺骨を10年ごとにまとめて、阿弥陀如来像が造立されます。明治20年の第1体目に始まり、通算では13体の阿弥陀如来像が造立されましたが、戦災で6体を焼失されたようです。13万体~16万体のご遺骨が10年ごとに阿弥陀様になられます。

いつも、お参りや納骨に来られる方々は多いそうですが、この日も建物の内外問わず、人々で一杯でした。お骨仏様の前にはお線香の煙が濃く漂い、を合わせる人が絶えません。沢山の人々のお骨仏様に寄せる熱い思いに圧倒されたものか、私は予想もしなかった事ですが涙が溢れそうになりました。

こんなに多くの人達が毎日お参りに来てくれるのであれば、ちっとも寂しくはないでしょう。。。
皆んなで一緒に阿弥陀様になれるのなら、それも嬉しいことではないかしら。。。

そんなことを考えながら、緑深い境内の満開の八重桜を見つめていました。
境内には珍しい樹木も見かけられ、市内にしては木々の緑の印象的なお寺でした。
 
 
 
 

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